議員提出議案「新型コロナウイルス感染症対策等に関する意見書」
令和二年第1回沖縄県議会2月定例会
最終本会議 議員提出議案第10号
新型コロナウイルス感染症対策等に関する意見書
令和元年12月、中華人民共和国河北省武漢市において、新型コロナウイルスによる感染症の発生が報告されて以降、世界各国からの報告が相次いでおり、イタリアでは死者が6000人を超え、アメリカにおいても大規模災害に認定されるなど、深刻な状況である。
また、安倍総理と国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が去る24日電話で会談を行い、現下の状況を踏まえ、今夏開幕予定の東京五輪・パラリンピックについて、1年程度延期する方針で一致するなど国内でも多大な影響が生じている。
国においては、新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案が去る13日に成立し、それに基づきさまざまな対策に取り組んでいるところであるが、感染の拡大が終息する見込みは立っておらず、国民の不安は高まっている。
本県においても、3月に入り立て続けに新たな感染者の報告があり、また、観光客の減少やイベント等の自粛などにより県経済や県民生活に甚大な影響を及ぼしている。
よって、国におかれては、国民の命と健康を守ることを最優先とし、新型コロナウイルス感染拡大防止対策などを総合的かつ強力に推進するため、下記事項について特段の措置を講じられるよう強く要請する。
記
1 国内外からの新型コロナウイルスの侵入を防止するため、空港や港湾等における検疫体制の強化など一層の水際対策を徹底すること。
2 オーバーシュート(爆発的患者急増)が発生する事態も念頭に、入院体 制整備のための支援を行うこと。また、医療用マスク、防護服及び消毒液等の医療物資が不足することのないよう、必要量を確保するとともに、簡易検査キット及び治療薬を早期に開発すること。
3 観光関連産業を初め、中小零細企業など経済的に影響を受ける地域の事業者等に対し、適切な支援を行うとともに、風評被害対策を講じること。
4 地域の実情に応じて、地方公共団体が実施する新型コロナウイルス感染症対策への財政支援を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和2年3月27日 沖縄県議会