[代表質問] 島袋大 令和6年第2回沖縄県議会6月定例会
令和六年7月10日(水)
第2回沖縄県議会(6月定例会)の代表質問に沖縄自民党・無所属の会より島袋大議員が1番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。
令和6年7月10日(水)
第2回沖縄県議会(6月定例会)代表質問
島袋大(しまぶくろだい)(会派:沖縄自民党・無所属の会)
1:知事の政治姿勢について
(1) 県議会議員選挙の結果について
ア:今回の県議会議員選挙は玉城県政2期目の中間評価と位置づけ与野党が戦った選挙であったが、県民の民意はまさに玉城県政に対してはノーを突きつけたものである。今回の県議会議員選挙の結果に対する知事の受け止めについて、伺う。
イ:選挙戦では県民経済・生活の再構築が支持されたのではないか。基地問題も大きな争点とならず、辺野古移設反対にしがみついていたこれまでの路線からの転換が求められていると考えるが、知事はどのように対応していくのか、伺う。
(2) 名護市安和における車両死傷事故について
ア:事故の原因について、県警本部長及び玉城知事はそれぞれどのように考えているのか、伺う。
イ:今回の事故に先立って、沖縄防衛局または事業者が通行妨害をどうにかしてくれとの要請を北部土木事務所に毎日行っていることを確認した。県はどのような対応をしたのか、伺う。
ウ:今回事故があった安和桟橋の管理者である琉球セメントから北部土木事務所に対し、令和4年の12月9日から何度も何度も「抗議者が事故に巻き込まれないようにガードレールを設置してほしい、それが駄目ならこちらで設置したい」と連絡している。県はそれに対してどのような対応をしたのか、伺う。
エ:令和6年6月26日、本部港本部地区の港湾施設使用に係る連絡会から、知事に対して安全対策に対する申入れが行われているが、どのような対応をしたのか、伺う。
(3) 子ども給食費無償化について
ア:県議会議員選挙の投開票を目の前にした発表のタイミングは臆測を呼んでいる。なぜあのタイミングだったのか、知事に伺う。
イ:発表後、市長会・町村会からは県の案への批判が強まった。市町村との十分な調整がないまま見切り発車的に物事が進んでいる状況は異常だ。県はどのように事態を収集していくのか、伺う。
ウ:現時点でどのような制度設計を市町村に説明し、その財源はどのように確保していく考えなのか、伺う。
エ:こども園(幼稚園)における給食費まで無償化を徹底することはできないのか。実現の方 向性について、県当局の見解を伺う。
(4) 水道料金の値上げについて
ア:企業局が10月から値上げすることに伴い、市町村においても値上げを余儀なくされていると思うが、各市町村における水道料金の状況について、伺う。
イ:一度に30%にも及ぶ値上げに至った要因と企業局内でどのような議論がなされた結果、値上げやむなしという結論に至ったのか、伺う。
ウ:値上げを抑制する手だてはほかにないのか、伺う。
(5) 酪農・畜産業支援について
ア:県は和牛繁殖農家の窮状をどのように捉えているのか、その上で必要な支援策が十分に行き届いていると考えているのか、伺う。
イ:令和6年3月13日、知事宛てに農家の方から要望書が提出されている。この要望は一農家の意見ではなく、中部、南部合わせて数十名から聞き取りや意見交換を行い、それを集約したものである。こうした要望に対して県はどのような対応を取る考えなのか、伺う。
ウ:農家の経営基盤を立て直すためにも、農家の損益分岐点を下回った25か月前に遡り、減収補塡のための支援策を行うことはできないのか、伺う。
エ:肉用牛経営相談窓口が設置されているが、経営継続のための貸付け相談などに対応しているのか。実際1000件を超える相談がJAに来ていると聞いているが、具体的な対応状況について伺う。
(6) 知事は任期満了で退任した島袋政策調整監の後任に、小川和美氏(元豊見城市副市長)を充てる人事を決定したが、人選の理由と経緯について伺う。
2:子ども・子育て政策について
(1) こども未来部について
ア:こども未来部を設置した意義と狙いについて、伺う。
イ:こども未来部の人事配置では、過去に子ども関係部局で経験を積んだ人員を配置するなど、より質の高い業務執行を図る考えなどがあるのか、伺う。
ウ:令和6年度のこども未来部関連予算は令和5年度と比較してどのようになっているのか、大要について伺う。
(2) 保育行政について
ア:本県における保育所等待機児童の現状について、伺う。
イ:今議会に認定こども園における保育士配置基準の見直しに関連する条例改正案が提案されているが、76年ぶりとなる配置基準見直しを受けて、保育所等への保育士配置が実際に進む見通しはあるのかどうか、伺う。
ウ:保育士不足の現状と対策について、伺う。
エ:放課後児童クラブにおける待機児童の現状と課題について、伺う。
オ:こども誰でも通園制度(仮称)の本格実施に当たっての課題について、伺う。
カ:国は令和8年度までに児童発達支援センターについて市町村または圏域に1つ設置するよう求めているが、県は設置に当たって財政的・技術的支援を行う考えはないか、伺う。
(3) 子どもの貧困対策について
ア:子どもの貧困対策については、基金を活用した事業など多くの予算が組まれてきた経緯がある。これまで行われてきた対策の総括について、伺う。
イ:困窮世帯の割合が悪化するなど、玉城県政下における子どもの貧困対策は失策が多いように見受けられる。今この機会に方法論を含めて、施策全体の見直しを図るべきではないか、伺う。
3:離島・過疎地域の振興について
(1) 離島の定住条件の整備について
ア:公営住宅、民間住宅を含めて、離島における住宅供給は厳しい環境にさらされている。東京都施行型都民住宅のように、公営住宅法に基づかない独自の公的賃貸住宅の提供を検討できないか、伺う。
イ:今やインターネットは公共性を帯びたインフラといっても過言ではなく、誰もがストレスなくアクセスできる環境を整えることが公の責務であるといえる。離島地域、さらに津堅島や 久高島などにおいてもブロードバンドや5G等の通信インフラを着実に整備すべきであるが、県の取組を伺う。
ウ:昨年度の国の補正予算において離島における無電柱化の推進予算が計上されたが、離島地域における無電柱化の推進状況はどうなっているのか、伺う。
エ:命に関わる水源を安定的に確保することは必須条件であり、なおかつコストを県全体で分かち合う水道広域化の取組状況について伺う。
オ:離島における廃棄物処理の共同・広域連携に向けた取組と課題について、伺う。
(2) 物流コスト・移動コストについて
ア:島嶼圏においては地理的・構造的不利性に起因する物流コストの増加が永遠の課題となっている。この物流コストを低減することに資する施策について、県はどのように取り組んでいるのか、伺う。
イ:物流に加え、人の移動コストも重くのしかかっている。離島住民の足は航路・空路に限られているため、コスト低減に係る取組が重要であるが、県の考えを伺う。
(3) 離島における医療・介護サービスの確保について
ア:ユニバーサルサービスとして離島における医療・介護サービスを確保するには、それぞれの従事者確保が必要であるが、県として離島での医療・介護従事者確保をどのように工夫して取り組んでいるのか、伺う。
イ:県が進める消防防災ヘリの導入については一部市町村から異論が出ていると聞いているが、離島地域をカバーする仕組みづくりも今後重要となるものと考えられる。現時点で消防防災ヘリ導入の見通しはどのようになっているのか、伺う。
(4) 伊是名・伊平屋地域の振興について
ア:伊是名・伊平屋架橋事業については、課題の検討が続いている状況にあるが、具体的な進捗はあるのかどうか、伺う。
イ:伊平屋空港整備事業について、こちらも具体的な進捗があるのかどうか、伺う。
(5) 伊江島空港の活用可能性について
ア:北部テーマパーク開業に伴い、多くの観光客・県内客の利用が見込まれる一方で、対応できるだけの道路網整備が追いつくのかどうか不安視する声もある。実質的に休港となっている伊江島空港の活用可能性、滑走路整備・延長の検討状況について、伺う。
イ:伊江島空港の再整備を前提としつつ、伊江島と沖縄本島との間、約5キロメートルを連絡するため、一部では沈埋トンネルの提案もなされているようであるが、土木建築部としてどのように受け止めているのか、伺う。
4:産業振興について
(1) 足元の県経済とイノベーションについて
ア:コロナ禍が明けたものの、歴史的な円安環境が続き、日銀の金融政策も転換期を迎えている中で、足元の本県経済は全体としてどのような基調にあるのか、伺う。
イ:原材料の多くを県外からの移入に頼らざるを得ない本県において、輸入物価高騰が県内企業に与える負の側面について、県としてどのように捉えているのか、伺う。
ウ:これまでのResorTech Okinawaの取組と効果について、伺う。
エ:県が中心となる「おきなわスタートアップ・エコシステム・コンソーシアム」では、おおむね2027年度までに資金調達額100億円、企業評価額100億円以上の企業を10社、スタートアップ企業数200社、という数値目標を掲げたが、現時点での達成状況及び課題について、伺う。
(2) ものづくり産業の振興について
ア:ものづくり振興に関する県の基本的な考え方について、伺う。
イ:製造業については後背地がない沖縄では不利性が高いと思われるが、一方で食品加工など原材料を地元で調達可能な産業分野もあり、戦略的に企業進出が促進される取組を進めるべきと考えるが、県の見解を伺う。
(3) 本県の海洋政策について
ア:昨年度実施した海洋政策検討基礎調査の結果の概要について、伺う。
イ:海洋島嶼圏である本県において、多くの産業分野において海洋との関わりを避けて通ることはできない。その意味で、本県が独自に海洋計画を策定する意義は大きいと考えるが、基礎調査の結果を踏まえて、県の考え方は従来から変わったのかどうか、伺う。
(4) 人手不足について
ア:様々な産業分野で人手不足が叫ばれている一方で、産業別に労働市場を見てみると、求人数と就職希望数とのギャップが産業間で大きく開いている状況があるが、県はこの状況をどのように認識しているのか、伺う。
イ:このような労働市場の状況も踏まえながら、人手不足解消に向けた官民連携の取組について、伺う。
5:人材育成・教育行政について
(1) 青少年健全育成について
ア:青少年による薬物乱用防止対策と課題について、伺う。
イ:特殊詐欺に関わる少年犯罪の抑止策について、伺う。
(2) 学力等向上対策について
ア:GIGAスクールの実施におけるタブレット端末の更新時期が近づいているが、原則自己負担となっている購入費用が家計に重くのしかかる状況にあるが、費用補塡について検討する考えはないか、伺う。
イ:非認知能力の育成については学力向上とともに重要なファクターであるが、学校現場における具体的な取組はどのようなものがあるのか、伺う。
ウ:児童生徒の学習機会の確保について、離島児童生徒支援センターの果たしている役割は大変大きい。加えて、北部における「さくら寮」の支援拡充についても前向きに検討すべきと考えるが、離島過疎地域における学習機会の確保に関する目下の課題について、伺う。
(3) 対馬丸事件から80年の節目となる今年、平和学習を進める上で、知事はどのように受け止めているか、慰霊祭への県の関わり方も含めて、伺う。