[代表質問] 新垣 新 令和二年第1回沖縄県議会2月定例会
令和二年2月20日(木)
令和二年第1回沖縄県議会(2月定例会)の代表質問に沖縄・自民党より新垣新議員が三番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。
令和二年2月20日(木)
第1回沖縄県議会(2月定例会)代表質問
新垣 新(しんがき あらた)(会派:沖縄・自民党)
1:新型コロナウイルス対策について
(1) 中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎は、周辺国へ感染が拡大し日本でも感染者が続出し感染拡大が心配されている。人から人への感染も確認され死者も出ている。中国からの観光客が多い本県における水際防止や防疫体制はできているか、空港や港における対策はどのように行っているか伺いたい。
(2) 船内感染が拡大しているクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスは、本県にも寄港し多くの客が下船したようであるが、県は追跡調査は行っているか、また、立ち寄った店や施設等への注意・指導はどのように行っているか伺いたい。
(3) 感染者が出た場合の対応は保健所などが担うと思われるが、医薬品や人的体制は整っているか、また、感染拡大を想定した準備はなされているか伺いたい。
(4) 本県でも感染者が確認され、職業はタクシー運転手ということだが、感染経路や接触者調査等、また、県は、検査の要望に対し、どのように対応しているか伺いたい。
(5) 観光が主の本県において、海外からの観光客をとめることは難しいことから、事前の防疫体制や水際対策が重要となる。県の全組織・機関や市町村及び観光関連企業等が一体となった対策が必要である。県の基本的な考えを伺いたい。
2:観光振興について
(1) 本県観光は1000万人超えとなり好調を維持している。那覇空港第2滑走路の供用開始でさらなる効果も期待できるが、滑走路増に合わせた誘客戦略を伺いたい。
(2) 本県への観光客数の割合は、国内7割、海外3割と言われるが、観光立県であり経済の自立を目指す上で、滞在日数や1人当たりの消費額、リピート率向上が必要であるが、目標とする安定的割合について伺いたい。
(3) 県振興審議会の会合で、観光政策について、オーバーツーリズムも議論されたようである。県が考えるオーバーツーリズムの定義と現在の県観光はどのような状態か、また、将来的に観光客数の拡大制御もあり得るか伺いたい。
(4) 本県観光が好調に推移している中、県と八重山地域が緩やかな伸びに対し、宮古地域は想定を超え急増し、その特徴は海路客の急増にあるが、現状について県の離島を含めた観光政策に沿ったものであるか、県の考えを伺いたい。
(5) 県のクルーズ船寄港主要4港の寄港回数は増加を続けている。現在の寄港状況についての県のかかわりと寄港予定港の変更等県として調整は可能であるか伺いたい。
(6) 県は宿泊税の導入の素案をまとめたが、導入時期と課税額及び徴収方法、納税逃れ対策、市町村における検討状況等について伺いたい。
(7) 県は、西表島への入島を制限する上限規制を検討するとしている。その理由と関係機関との調整や制限におけるメリットとデメリットについて伺いたい。
(8) 県住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例について、メリット・デメリットと、北海道住宅宿泊事業の実施に関する条例を参考にすべきと考えるが、県の見解を伺いたい。
3:県内産業の振興について
(1) 中小企業の後継者不足の解消を図るため、国は、人材紹介支援制度をことし春から開始するとしている。本県における中小企業の実態と県の対応を伺いたい。
(2) 大型商業施設の進出が相次いでいるが、集客が伸び悩み当初計画を大きく下回る売り上げに出店企業が苦慮しているようだが、この状況について県の認識を伺いたい。
(3) 現状の相次ぐ大型商業施設の将来展望について、本県は離島県であり、外的要因に左右されるインバウンドなど観光客の来店を見込むのは現実的ではなく、県内客の奪い合いになると考えられるが、県が試算した嘉手納以南の大規模基地返還後の経済効果は国内外観光客の需要増を想定したものであるのか伺いたい
(4) 県は、産総研のサテライト誘致に向け3者調整を進めているが、県が求めるニーズや分野など、基本的な考えと拠点形成の時期について伺いたい。
(5) 県が進めるものづくり産業の振興について、求める業種や県経済の成長エンジンとなり得る産業をどのように育成するか、これまでの成果と基本的な考えを伺いたい。
4:子ども・子育て支援について
(1) 県内の待機児童数は、改善傾向から再び上昇の兆しを見せている。その背景に幼児教育無償化制度により申請が増加したことが要因とも言われる。制度の導入はわかっていたはずであるが、対応・対策が追いついていなかったのか伺いたい。
(2) 待機児童の年齢別割合を見ると、ゼロ歳児が47%、2歳児が13.7%とゼロ歳児から2歳児で9割を占めている。子供を持つ女性の社会復帰にも影響すると考えるが、県の認識と改善策について伺いたい。
(3) 共働きやひとり親家庭の小学生を預かる放課後児童クラブ(学童保育)について、国は、2021年度末までの解消を目指すとしているが、保育ニーズの高まりで解消が進んでいないようである。本県の状況と解消を目指す時期について伺いたい。
(4) 待機児童の解消が進んでいない状況の中、定員に空きがある保育所も多く見受けられ、その理由に保育士不足や希望のミスマッチがあると言われる。本県における状況について伺いたい。
(5) 保育士不足の解消に向け、保育士試験等への支援や潜在保育士の復職支援などを進めているが、この3年間における潜在保育士を含め確保・復帰につながった人数について伺いたい。
(6) 保育無償化により、給食費の徴収額に差異が出たことで、事務作業が煩雑となり、保育士の負担増となっており、市町村での徴収を求めているが、県の考えを伺いたい。
(7) ひとり親世帯のうち、年収が200万未満と低く育児や生活面で一人で抱え込んでいる状況にあると言うが、本県における状況はどうか、また、誰一人取り残さないため、県の取り組む施策について伺いたい。
(8) 中学卒業までの子供の医療費助成について、県は、事業費の試算や財源を示しているが、県の単独事業として実施する時期と支援の方法について伺いたい。
(9) 児童虐待の解消が進まないが、県や関係機関等の取り組み状況と条例制定に向けた取り組みの進捗について伺いたい。
5:地域福祉・医療の充実強化について
(1) 慢性的な赤字が続く県立病院の運営改善のため、分娩介助費を値上げした。これにより解消される赤字額と妊産婦の負担増について伺いたい。
(2) 県立病院医師の定数156増に要する財源は、病院収益で賄うとしている。病院運営が赤字の中でどのように財源を確保するか、全国でも高いと言われる医師の人件費の見直しもあるか伺いたい。
(3) 地域医療の充実を図る上で、看護師の適正配置は不可欠であるが、県立病院における配置状況と今後の確保計画について伺いたい。
(4) 北部基幹病院設立に向けた地元との話し合いは、北部12市町村が県案に合意したことで前進すると思えたが、知事が与党との会合で慎重姿勢を示した。県の基本合意案を地元に合意させながら、先行き不透明感を示す姿勢は問題ではないか伺いたい。
(5) 報道によれば、知事と与党との会合で、早急な統合に反対が出て統合のあり方を再検討すべきとの意見も出たと言う。今になって基幹病院設立を振り出しに戻すようなことを、県と与党との話し合いで出ることが理解に苦しむ。何が問題で、何に同意できないと言っているのか伺いたい。
(6) 全国的に介護人材不足の状況にあるが、その要因と本県の状況について、また県が進める人材確保対策の取り組み状況とこれまでの成果について伺いたい。
(7) 特別養護老人ホームへ入所できない待機者について、本県の要介護の待機者が3000人を超えているようだが、その要因と施設整備への取り組みについて伺いたい。
(8) 本県に約7000人いると言われる、中高年のひきこもりについて、県は、実態調査を含め県独自での支援は困難としているが、若者のひきこもりがそのまま中高年ひきこもりになっていく状況に対し、県として対策はないのか伺いたい。
(9) 糸満市真栄里の南部病院は、平成18年に県から社会医療法人友愛会へ経営移譲され地域医療に貢献してきたが、本年6月に豊見城市上田の豊見城中央病院に移転することとなっている。県として移転後の跡地利用についてどのように考えているか伺いたい。
6:教育・文化・スポーツの振興について
(1) 教員の長時間労働の改善について、県教職員働き方改革推進プランに基づき、取り組みを進めるとしている。具体的な取り組み内容と長時間労働縮減の目標について伺いたい。
(2) 教員は、長時間労働でゆとりや将来への展望が見えない状況に置かれているようだが、早期退職の理由にモンスターペアレント対応で精神的なダメージがあると言われる。現状と現場の対応について伺いたい。
(3) 県内の高校生を含む少年らが大麻取締法違反で摘発された事件について、県教育庁の調査結果と学校現場における教育・指導はどのように行われていたか伺いたい。
(4) 公立小中校における給食費の値上がりで、公費による給食費補助や低所得層への支援の必要性が求められているが、本県における状況と対応について伺いたい。
(5) 教育長は、他県の重度知的障害のある生徒が学ぶ普通高校の視察を行った。これまで本県においては重度知的障害のある生徒の特性に応じた教育課程を提供できないとしてきたが、視察を受けて基本的な考えを伺いたい。
(6) 発達障害のある子供の教育について、小・中・高ごとの教育方針と教育現場での具体的な教育・指導と専門の教師の配置は万全か伺いたい。
(7) 首里城火災を受け、世界遺産や国宝など、文化財建造物の防火対策の強化が求められているが、本県におけるこれからの防火対策のあり方について伺いたい。
(8) 茨城県での全国障害者スポーツ大会に帯同した、沖縄県選手団の事務局スタッフが不適切な行動をした問題で、県の調査結果と今後の対策について伺いたい。
(9) 2021年度供用開始を目指している、工芸の杜(仮称)について、その整備状況と内容、運営主体について伺いたい。
7:県職員の公務員倫理と選挙運動の違反行為について
(1) 一部の県職員が職務中に政治活動を行っているとのことだが、これは地方公務員法に抵触しないか、また県はどのように受けとめているか伺います。
定例会を終えて
県内で新型コロナウィルスの二人目の感染が確認された事について報じた新聞記事の中で『タクシー各社に危機意識が足りなかったのではないか』と指摘をした県幹部の発言に対し怒りを表明。
県幹部たるものが県民の苦しみを理解しない事を取り上げ、副知事から詫びの発言を引き出した。
新型コロナウィルスの対応については、県民の命に係わる問題である事から積極的に取り組んで頂きたい。