代表質問

[代表質問] 小渡 良太郎 令和三年第10回沖縄県議会11月定例会

令和三年12月2日(木)
令和3年第10回沖縄県議会(11月定例会)の代表質問に沖縄・自民党より小渡良太郎議員がトップバッターに立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。

今回、はじめて沖縄自民党を代表して質問に立ちます。

200日余もの長きに渡って県民を苦しめた新型コロナウイルスの感染拡大が小康状態となり、衆院総選挙が終わって新たな枠組みで国政がスタートし、来年復帰50年を迎えて新たな沖縄振興が協議される今のタイミングは、過去を顧みて総括し、反省点課題点を活かしてより良い未来を作るべく議論を深める時期だと考えます。

コロナ感染第5波までの対応はどう総括されているのか。来年は知事選の年、この3年間で知事は県民と約束した公約をどれくらい達成してきたのか。

基地問題や子どもの貧困、本土との所得格差、離島の活性化など、沖縄が抱え続ける積年の諸問題解決にどれだけ尽力してきたのか。

第6波に向けた感染防止対策と県経済の立て直しをどうするのか。

沖縄振興について次の10年をどう描くのか。

東アジア地域に最も近い県として緊迫する今の情勢とどう向き合うのか。

沖縄に山積する諸問題解決をどう図っていくのか。

11月定例会では政権与党である沖縄・自民党として、「知事の公約」「今までとこれから」のふたつをキーワードに様々な事柄について質問して参ります。


令和三年12月2日(木)

第10回沖縄県議会(11月定例会)代表質問

小渡良太郎(おどりょうたろう)(会派:沖縄・自民党)


1:知事の政治姿勢について


(1) 10月4日に、岸田文雄内閣総理大臣率いる新内閣が発足した。岸田新総理は沖縄北方担当大臣・外務大臣・防衛大臣などを歴任し、沖縄が抱える諸問題解決にも尽力してきた過去がある。知事は岸田新総理をどう評価し、何を期待するか、見解を伺う。


(2) 10月31日に「未来選択・コロナ克服」を掲げて第49回衆議院議員総選挙が実施された。このたびの県民の選択について、知事の見解を伺う。


(3) 3年前の選挙における知事と県民との約束である「知事公約」の達成度について、知事自身の総括を伺う。


(4) 沖縄県の長年の懸案事項である在沖米軍の整理縮小について、知事の施政下にあるここ3年間で「50%」という数字は出たものの、具体的な進展はほとんど見られず、また「50%」という数字の具体化もなされていない。知事は今まで何をしてきたのか、具体的な説明と今後の方針について伺う。


(5) 昨今緊迫の度合いを増す東アジア地域の国際情勢について、知事肝煎りの万国津梁会議より「アジア太平洋地域における対話や緊張緩和に向けた機運の醸成、ネットワーク構築を沖縄が主体的に行うべき」という旨の提言が上がってきているが、提言を受けての知事の取組を伺う。

また同時に、知事が公約に掲げている「平和・人権協力外交の世界に向けた展開」に関連して、昨今取り沙汰される隣国・中国国内における人権侵害について知事の認識及び見解を伺う。


(6) 11月13日に終了した国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(通称COP26)では、産業革命前からの気温上昇幅を世界全体で1.5度以内を目指すことが確認された。昨年12月の沖縄電力との2050年脱炭素社会実現に向けた連携協定書の締結以降、沖縄県としてどのような取組がなされたか、またCOP26の宣言を受けて県のエネルギー政策をどのように考えるか、知事の見解を伺う。


(7) 南西諸島方面における自衛隊の配備について、県土及び県益の保全と安全保障上の観点から知事の見解を伺う。


2:新型コロナ感染症対策について


(1) 新型コロナ感染症対応について、沖縄は日本国内で最も苦境に立たされた地域であり、県経済並びに県民生活は疲弊を極めた。対策本部長として、今年の沖縄県のコロナ対応に関する総括を伺う。


(2) 国内最悪の様相を呈した第5波までの新型コロナ感染症について、下記に関する実態を報告せよ。

ア:対策本部の運営や病院・保健所等の状況
イ:病床や設備の確保・拡充
ウ:クラスター対応
エ:予算の執行や事業展開


(3) 第6波に向けた対策と基本的な考え方、備え等を伺う。


(4) 全国に比して後れを取っているワクチン接種について、現況と完了時期及び第3回接種に関する取組等を伺う。


(5) 経済再興のビジョンと現状及び今後予定している取組の詳細について伺う。


3:経済・雇用・社会資本整備政策について


(1) コロナショックによって壊滅的な打撃を被った沖縄観光について、県はどの程度実態を把握しているのか、詳細を伺う。


(2) 沖縄県は全国的に観光先進地として知られており、沖縄の観光再興の取組は全国的に注目されている。県内移動・県外誘客・国外路線の再開や水際対策等を含め、今後観光再興について県はどのようなビジョンを描き、施策を展開していくつもりなのか、詳細を伺う。


(3) 県が実施する「おきなわ彩発見事業」について、今回の事業展開については前回の反省点や課題点等を踏まえて行っているとの答弁があったが、既に様々な問題点及び課題点を指摘する声が上がっている。今回の実施について、県は関連する業界・団体からどの程度聞き取りを行い、事業に反映させているのか。詳細を伺う。


(4) 沖縄観光の「滞在」を支えるホテル業や「充実」、「多様性」を支えているマリン事業者等アクティビティー業者などに話を聞くと、インバウンド向け人材のビザ更新が喫緊の課題となっていると聞く。県内で働く外国人労働者について県は実態を把握しているか、また対応等はどうなっているか、詳細を伺う。


(5) コロナショックは働き方にも様々な影響を及ぼしているが、沖縄観光にも直結するワーケーション等に関する取組について、現況と今後の展望を伺う。


(6) 中小零細企業が多数を占める沖縄県においては、コロナショックによる一時的ないしは長期間にわたる失業、求人の減少やそれに伴う就職困難者の増加、長期休業や廃業等が問題となっているが、現在の状況をどう認識しているか、また対策等の取組はどうなっているか、詳細を伺う。


(7) 県経済において土木建築業は大きな一翼を担っているが、構造的な問題として労務・資材単価をはじめとする離島ゆえの様々な不利性を内包しており、コロナショックの影響を抜きにしても近年の県の普通建設事業費の減少や最近まで県外就職推進だった雇用政策のあおりを受けて厳しい状況に陥っている。県経済の安定と発展のためには土木建築関連産業の支援及び育成が喫緊の課題であるが、現状の取組及び今後のビジョンを伺う。


(8) 県土の均衡ある持続可能な発展に向けた「東海岸サンライズベルト構想」について

ア:取りまとめられた構想に続く計画策定の進捗について伺う。
イ:以下に関する具体的な展望と併せて県の基本的な考え方及び意気込みを伺う。

(ア) マリンタウンエリアの大型MICE施設整備
(イ) 東部海浜開発地区のスポーツ観光拠点形成
(ウ) 西原町の工業団地から中城湾港新港地区に至る環中城湾港圏域の産業支援港湾としての機能拡充強化の方策と産業集積地域を結ぶ新規幹線道路整備
(エ) 世界自然遺産と世界文化遺産群の活用


4:離島・過疎地域の振興について


(1) コロナ禍において、離島の医療が何度もぎりぎりの瀬戸際まで追い込まれたことは記憶に新しい。コロナが落ち着いている今だからこそ、離島地域の県民生活の安心・安全を確立するために離島医療体制の再構築をしなければならないと考えるが、以下の点について見解を伺う。

ア:病床数等の病院機能(特に感染症対策)及び医療機器について
イ:長距離の緊急搬送業務にも転用できる防災ヘリの導入について


(2) 離島の観光は、コロナ禍において本島以上に大きな打撃を受けた。しかしながら県は彩発見キャンペーン等に見られるように、離島観光を後回しにするかのような内容の事業を提案し続けている。県の見解と今後の展望を伺う。


(3) 知事公約に離島航空運賃の引下げを進めるとあるが、次期沖縄振興に係る協議においてこの点はどのように協議されているか、また次年度以降離島航路の航空運賃はどのように変化するのか、現状の取組と今後の展望を伺う。


(4) 知事公約にある「離島の上下水道・水資源・廃棄物処理などの生活環境基盤整備」について、進捗率はどの程度か、また工程及び達成年度はいつ頃を予定しているか、現状の取組と今後の展望を伺う。


(5) 知事公約にある「離島におけるガソリン価格の低減」について、昨今の産油国の生産調整により国内外で価格が高騰し、多くの県民の生活を直撃している。

特に離島地域においては、軽油・重油・灯油の油脂燃料中間産品も値上がりしており、旅客船による離島間往来、船舶貨物輸送、漁船操業等のコスト高を招いており、ガソリン価格だけでなく生活物価全般の高騰への懸念が日増しに高まっている。

離島のエネルギーコスト対策としてどのような取組が行われているか、また沖縄振興における揮発油税制優遇について次期沖縄振興に係る調整の中でどのように協議されているか、現状と今後の展望について伺う。


5:子育て・子ども政策について


(1) 11月10日、岸田総理の下で新設された「全世代型社会保障構築会議」と「公的価格評価検討委員会」の初会合が行われ、政府は公定価格の見直し作業をスタートさせたが、看護、介護、保育それぞれの分野における沖縄の現状及び処遇改善に関する取組、今後の展望と課題について伺う。


(2) 子供の貧困対策や児童虐待防止、保育政策等子供関連施策の中心となる「こども庁」の創設に向けて省庁間の調整が進んでいるが、創設を見据えて県としてはどのような取組を今後展開する必要があるか。また、情報や施策の整理を行う必要があると考えているか、見解と今後の展望を伺う。


(3) 待機児童の解消について、さきの議会において「今年度中の達成は厳しいものの達成は目前に迫っている」旨の答弁があった。今まで県は待機児童解消に向けて全力で取り組んできたものと思うが、解消された後の子育て支援はどのように考えているのか、解決すべき具体的な課題と今後の展望を伺う。


(4) 子供の貧困対策について、就学援助、学力向上支援、食の支援等様々な取組が現在行われているが、根本的な解消を実現するためには、県庁組織の縦割りにとらわれず、問題の本質をしっかり捉えたビジョンを打ち立て、県市町村の役割を明確にした上で各々がしっかり連携して施策を展開することが必須である。これについて県はどのように考えるか、見解を伺う。


(5) 「ヤングケアラー」の問題について、県は次年度より新たにスタートさせる子供の貧困対策計画にヤングケアラー支援を盛り込んだが、現在の県内の実態はどのようなものであるか、また早期発見に向けた取組と適切な支援についてはどのような施策を考えているか、詳細を伺う。


(6) 沖縄県は日本全国においてもまれな「人口自然増地域」であり、かつての高度経済成長期における人口ボーナス期ほどではないにしろ、将来に向けて労働人口増が経済成長を後押しすることが見込める県である。

ただし人口増を優位性とするためには、子ども子育て政策の充実のみならず、早めの少子化対策、子供の貧困の着実な解消、教育のボトムアップ、人材育成、産業の成長・誘致・創出による雇用の受皿の整備等、今積極的に取り組み、近い未来に向けて着実に成果を出していかなければならない課題が山積している。

県はこれらの諸問題についてどのように課題認識をしているか。見解を伺う。あわせて、「若者の未来が地域の未来である」という見地から、知事の見解と抱負も伺う。

代表質問を終えて

今回、初の代表質問の機会をいただいたことで多少の気負いがありましたが、新型コロナ対策、地域安全保障、コロナショックからの復興、知事公約、経済政策、子ども政策から細かな県土作りビジョンについてまで、進捗と今後の展望を含めて議論することができました。

再質問に関しては、沖縄にとっての憲法改正の意義、政治的な発言を繰り返す県政当局の姿勢や基地問題解決に向けての腰の重い取り組み状況への苦言、「米軍専用施設面積50%を目指す」とした発言の根拠を巡る議論などが主なものとなりましたが、復帰50年を目の前にして沖縄がこの先どこへ向かおうとしているのか、指摘も含めてやり取りができたものと考えます。

まずは、残された期間でしっかりと公約を果たしていただきたいこと、言葉を弄するだけでなくひとつひとつ問題を丁寧に解決していくこと、行政は行政として適切な発言を心がけていただきたいことを希望して、次の議論の機会を待ちたいと思います。


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