代表質問(13期)

[代表質問] 下地康教 令和5年第1回沖縄県議会2月定例会

令和五年2月21日(火)
第1回沖縄県議会(2月定例会)の代表質問に沖縄・自民党より下地康教議員が3番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。

知事は、「離島振興は政策の一丁目一番地」と位置付けていることから、「離島振興」における農林水産物不利性解消、若者定住、空港・港湾などインフラ整備、国民保護計画に係る問題を質問して行きます。

また、本県における「産業振興」については、沖縄の抱える産業構造の課題、「県土強靭化・防災・減災、交通政策」については、鉄軌道を含む公共交通システムなど、「農林水産行政」については、農業生産額増額のための課題など知事の政策を追及し質していきます。


令和5年2月21日(火)

第1回沖縄県議会(2月定例会)代表質問

下地康教(しもじやすのり)(会派:沖縄・自民党)


1:離島振興について


(1) 令和4年度から農林水産物不利性解消事業の内容が変わった。現場からは戸惑いの声が上がっているが、当局としてはどのように現状と課題を捉えているか伺う。


(2) 沖縄電力の今年4月からの電気料金の大幅値上げが計画されているが、県の対応策を伺う。また、令和5年度予算に県独自の対応費が計上されているが、いつまでその支援を継続するのか伺う。


(3) 全国的な物価高騰の中において、農林水産物における肥料や飼料、燃油さらに養殖用魚粉等の物価高騰対策は、現在どのように実施されているか伺う。


(4) 「沖縄県総合交通体系基本計画」では、下地島空港の機能強化が位置づけられている一方で、宮古空港における便数の枠は飽和状態となっており、今後入域観光客数の増加による増便が非常に厳しい状況にある。


ア:宮古地区における2つの空港管理者である沖縄県は、今後時代の要求に合わせた、新たな利用計画を打ち出す必要があると考えるが、当局の考えを伺う。


イ:下地島空港とその周辺用地の利活用について伺う。


(5) 若者の流出を防ぎ離島の活性化を図るため、地域産業の振興や観光客誘致を進め雇用の場の確保に努めてきたが、効果は限定的である。若者の定住促進のための環境整備をどのように進めようとしているのか伺う。


(6) 離島港湾の整備促進について、物流の高速・効率化、離島航路船舶の大型化に対応した離島重要港湾及び地方港湾整備の現状と今後の取組について伺う。


(7) 離島振興において、離島における上下水道の整備を掲げているが、水道広域化に向けた課題と対策について伺う。


(8) 特定町村における地域保健活動の推進について、人材確保と小規模町村における保健師の複数配置・財政面等の支援について県の考え方を伺う。


(9) 離島における国民保護計画の実施について、自治体間の連携、フォローアップ、フィードバックにどのように取り組んでいるか伺う。


(10)本県では、休日、夜間・時間外での受診件数が全国平均の2倍と高い中、新型コロナ感染症やインフルエンザでさらなる受診増による救急診療の対応が懸念される。救急診療体制の適正化や医療現場の負担軽減について伺う。


(11)新型コロナ禍において数々の医療機関崩壊の危機を乗り越えてきたが、医療船の建造など、これまでの経験を生かした国立・公立・民間の医療機関の連携について伺う。


2:産業振興について


(1) 製造業の振興・発展可能性について


ア:沖縄県における産業構造はどのようになっていて、沖縄振興計画に位置づける沖縄県の製造業を含めた産業の目指すべき姿、さらにはその数値目標はどのようになっているのか伺う。


イ:沖縄21世紀ビジョン等では、沖縄経済の自立を図る上で製造業の振興・発展は重要な位置づけとなっている。現在、県としての製造業の振興・発展における施策及びその支援策はどのようになっているか伺う。


ウ:これまでの振興計画において製造業の振興・発展を図る上でどのような施策が展開・実行され、それらの成果はどのように検証されているのか伺う。


(2) AI、メタバース、量子コンピューター、データセンター等、沖縄の地理的特性を生かした 8先端的情報産業の誘致及び立地を推進する計画はどのようになっているか伺う。


(3) 円安環境を逆手に取った県産品の海外展開・海外輸出事業の推進について伺う。


(4) 電気料金値上げへの対策について


ア:国への要請を行ったと聞いているが、その後の調整状況について伺う。


イ:10月以降についても好転しない場合、支援策を継続することも想定しているのか伺う。


ウ:財政的支援のみならず、税制や金融支援も含めて、企業のバランスシートを悪化させないことが必要ではないか。その対策を伺う。


エ:電源構成の改革も含め、息の長い中長期の課題についても取り組んでいく姿勢が必要ではないか。その対策を伺う。


オ:各公営企業も含め、県有施設に係る上昇分は全体でどの程度となる見込みか、また予算措置は適切になされているか伺う。


(5) 令和4年度経済見通し(12月28日公表)について、県内総生産は地方政府等最終消費支出の増加に支えられており、第2次産業は10%近く下落している。設備投資が減少している背景をどう分析しているか伺う。


(6) 県として国立自然史博物館の誘致戦略に関するロードマップとそれに伴う予算について伺う。


3:県土強靭化・防災・減災、交通政策について


(1) 自然災害で被災した港湾や空港など社会のインフラ機能を効率的に回復させ、市民の経済活動の早期再興を目指すのがBCPであるが、県が管理する港湾、空港のBCPの策定状況を伺う。


(2) 鉄軌道計画を含め、現在の当局における交通渋滞解消における対策と公共交通システム計画を伺う。


(3) 沖縄県のEV交通の普及に向けた対策とロードマップを伺う。また、水素自動車普及とのハイブリッド展開の道筋について伺う。


(4) 国民保護計画と連動してくるが、自然災害を含む有事における避難施設としてのシェルター建設についてその計画はあるのか伺う。


(5) 消防防災ヘリコプター導入事業について


ア:事業の全体計画について伺う。


イ:ヘリコプター基地を消防学校の敷地内に置くということだが、騒音や安全性等の課題はクリアされているのか伺う。


ウ:導入予定の機材は十分な航続距離等を備えた仕様となるのか伺う。


エ:ヘリコプターの運用に当たって、人員確保・稼働時間はどのように確保するのか伺う。


(6) 令和5年度予算における脱炭素化事業債の活用について伺う。


(7) 報得川河川改修事業に係る事業工期、全体事業費及び本年度の予算額と工事箇所を伺う。


(8) 伊平屋・伊是名架橋について、令和5年度以降の事業計画を伺う。


4:農林水産行政について


(1) 鳥インフルエンザについて


ア:昨年金武町において発生したが、農家補償の有無も含めてどのような対策が取られたのか、併せて過去の対策と比べてどのような改善がなされたのか伺う。


イ:本県養鶏農場は全国での飼養衛生管理基準の遵守率は低いようだが、その状況と県の指導体制について伺う。


ウ:鶏の殺処分により全国的に鶏卵の価格上昇・品薄といった状況にあると聞いているが、本県における流通実態について伺う。


(2) 豚熱(CSF)発生への対応について


ア:本県でも豚熱(CSF)発生は記憶に新しいが、農家の間ではアフリカ豚熱(ASF)の発生が憂慮されている。日本におけるアフリカ豚熱(ASF)は確認されていないが、ロシアやアジアでは発生している。新型コロナ感染の鎮静に伴いインバウンドの増加が見込まれ、伝染病の防疫体制の徹底が求められる。県としての対策を伺う。


イ:本県における豚熱(CSF)発生で殺処分や移動・搬出制限の対象となった農家に対する損失補償の在り方について、対象農家数と支払い済の農家数、また損失補償対象外となった理由について伺う。


(3) 本県の基幹農作物であるサトウキビ収穫は今が最盛期である。生産者や製糖業の経営安定を図るため、安定的な生産体制の整備と糖価調整制度堅持、財源確保について、県の認識と取組について伺う。


(4) 既存の製糖工場を建て替える際、現状の国の補助制度の内容と国・県及び自己負担の割合、また、高率補助の対象とするための県の取組について伺う。


(5) 農家の高齢化により担い手不足の解消が進まない中、「スマート農業」による機械化等の推進が求められているが、農地の集約化を含めた農業生産性向上を図る上で、機械化一貫体系を前提とした受託組織の育成など、県の対応について伺う。


(6) 働き方改革推進の支援策として、甘味資源作物生産性向上緊急支援事業や産地生産基盤パワーアップ事業が実施されているが、具体的な事業内容と成果について伺う。


(7) 農業生産額の増加について


ア:生産、加工、販売等を含めた6次産業化を念頭に入れたワンストップ農業の促進対策について伺う。


イ:新規就農者のスタートアップ支援はどのようなものがあるか伺う。


(8) 電照菊等花卉農家への電気料金の影響と支援策について伺う。


(9) 持続可能な海洋共生社会の構築について


ア:持続可能な漁業・養殖業を指すものであり、国連食糧農業機関(FAO)が提唱している BX(ブルー・トランスフォーメーション)について、本県でどのような研究を進める考えか伺う。


イ:2023年度、岩手県が自治体としては初めてブルーボンド地方債の発行を検討していると聞いている。海洋島嶼圏をうたう本県こそ資金調達手法として、率先してブルーボンドを取り入れるべきではないか伺う。


(10)伊是名製糖工場からの糖蜜流出事案について、被害状況と今後の対策を伺う。

代表質問を終えて

これまでの農林水産物不利性解消事業は、戦略品目を54品目に限定し、空路キロ当たり140円、海路キロ当たり35円としていたところ、令和4年度からの新制度では戦略品目を撤廃し、空路、海路に関わらず県外がキロ当たり65円、離島から本島までキロ当たり30円となりました。

国は、補助金を沖縄から鹿児島までの輸送費に限るとし、内地での輸送は全国一律本土並みの輸送効率化に努力する制度に変わりました。国、県は、今回の制度改正を冷凍冷蔵コンテナを活用したコールドチェーン化を進める物流効率化の推進が目的としています。

しかし、輸送のコールドチェーン化には、輸送業界の設備投資が必要となっています。

また、空輸業界においては、物流の海運へのシフトが進むことは死活問題となることを質したところ当局からは、引き続き生産者等関係者への丁寧な対応を約束する答弁を得た。
4年後の制度改正を必要としなが課題に取り組まなければならない事を強く感じた。

宮古地区における宮古空港の離発着便飽和状態の解消を含む、下地島空港2つの空港を連携した新たな利用計画を打ち出す必要を質した。当局からは、宮古空港における平行誘導路スペースは確保されており、飽和状態の解消は可能。地元の意見を集約して行く必要があるとの答弁があった。

下地島空港利活用に係る無償耕作者の取り扱いについて、県から、当時の琉球政府が地主に対し用地売買確約書において、地主から提示された条件が実現されることを条件に合意をしているとの答弁を引き出した。

そこで、当局へ無償耕作者との協議は丁寧に行うことを強く要望した。

水道広域化問題については、沖縄本島周辺離島8村の広域化をステップ1として、事業を推進しており多良間村等遠隔離島の水道広域化をストップ2として検討しているとの答弁を得た。


2023-02-17 | Posted in 代表質問(13期), 又吉清義No Comments » 

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