代表質問(13期)

[代表質問] 島尻忠明 令和二年第6回沖縄県議会9月定例会


令和二年9月24日(木)
令和二年第6回沖縄県議会(9月定例会)の代表質問に沖縄・自民党より島尻忠明議員が2番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。

島尻忠明

今定例会では、会派代表質問致します幅広い課題について質問致します。主に那覇港湾施設等に関し新たな課題、動きがありましたので確認します。コロナ禍の中で今後の取り組みについての国の対応方向性を受けての県の対策を問います。


令和二年9月24日(木)

第6回沖縄県議会(9月定例会)代表質問

島尻 忠明(しまじり ただあき)(会派:沖縄・自民党)


1:米軍基地問題について


(1) 普天間飛行場の早期返還問題について

ア:1996(平成8)年12月のSACO最終報告から24年が経過した。知事はSACO合意の確実な実施を求めると言いながら、普天間飛行場返還の条件である辺野古移設に反対し、返還の道筋を閉ざしている。普天間飛行場返還を確実に実現し得る方策、基本的な考えを改めて伺いたい。


イ:那覇軍港の返還・移設と普天間飛行場返還・移設問題は全く同じで変わりはないが、県は、翁長前知事のときから辺野古移設に反対し続けている。那覇軍港の返還・移設と普天間飛行場の返還・移設で何が違うのか、明確な根拠を伺いたい。


ウ:国交相の県の埋立承認撤回を取り消した処分は違法として、県が提訴した裁判は最高裁で敗訴している。最高裁の判断に従うと明言しながら従わない。知事は我が国の司法・裁判制度に対し信頼はないのか伺いたい。


エ:県は、サンゴ特別採捕許可申請について慎重な判断が必要と答弁しているが、これまで国に対し修正や資料要求などをした回数と1年近く引き延ばすだけの国とのやり取りがあったのか伺いたい。


オ:県は、コロナ感染症対策を理由に引き延ばしていた、工事変更承認申請書の告示・縦覧の手続に踏み切った。申請手続や変更内容に問題がなければ速やかに許可すべきである。今後の手続と要する日数等について伺いたい。


カ:民間団体の渉外知事会へのアンケートで、沖縄の過重な基地負担は国民的な議論を通して決めるべきと回答したのは知事のみであった。このような現状にあって、知事は、普天間飛行場の早期返還は可能と考えているか伺いたい。

(2) 米軍基地被害や事件・事故等について

ア:嘉手納基地内を流れる大工廻川やその周辺の井戸で検出されている有機フッ素化合物PFOSの汚染源について、県の調査状況と見解を伺いたい。


イ:嘉手納基地内の旧海軍エリアの格納庫前でのエンジン稼働などの騒音問題について、県の対応を伺いたい。


ウ:小型無人機ドローンの飛行を原則禁止する施設に県内の米軍基地も対象となるようだが、その概要と県の考えを伺いたい。


2:那覇港湾施設の移設問題について


(1) 那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市への移設について、県と那覇市、浦添市の3者が軍港代替施設を北側に移すことで合意した。これまでの経緯と今後の進展について伺いたい。


(2) 県は、那覇軍港移設南側案を選択肢から外すと沖縄防衛局から8月4日に伝えられていながら、何らコメントも発せず、15日になって明らかにし、玉城知事は不快感を示したとしている。その間何があったか、知事の支援者から抗議があったのか伺いたい。


(3) 玉城知事は県議会における答弁で、那覇港湾施設(軍港)移設問題を度々問われ、「基地の整理縮小や跡地利用による県経済の発展に寄与する」と容認を明確にしている。浦添市長が北側案を容認した今になって、煮え切らない姿勢を示すのは、知事の本心が問われる。真意を伺いたい。


(4) 知事は、軍港移設について北側案への言及を避け民港を優先すべきと述べているが、民港の移設が軍港移設より優先されると移設協議会でいつ合意されたのか伺いたい。


(5) 知事は、自らの支持基盤を維持するためには、那覇軍港移設の議論が進まず、塩漬け状態のまま推移したほうがよいとの思いがあるとの指摘もあるが、見解を伺いたい。


(6) 8月18日、玉城知事は那覇市長及び浦添市長と会談し、那覇軍港の浦添埠頭への移設先を北側案とすることで事実上合意した。地元紙の報道では、知事を支える与党は反対が強く、難しいかじ取りが迫られるとしている。知事の決意を伺いたい。


(7) 県及び那覇市、浦添市が合意したことで今後は国を含めた移設協議会で議論されるが、具体的な工事の進展と完成時期等、今後のスケジュールを伺いたい。


3:観光振興について


(1) 本県経済の柱である観光は、新型コロナウイルスの影響を受け深刻な状況に陥っている。コロナ感染拡大で観光客の足が止まった2月頃から現在までの本県観光の落ち込みと観光関連業の状況について伺いたい。


(2) 本県は、観光が産業の柱であり、観光客の落ち込みの早期回復が求められているが、コロナの終息が見られない中、国内外から観光客をどのように呼び戻すか、方策について伺いたい。


(3) 国の観光支援事業である GoToトラベルは、東京を除外し実施された。本県観光はどの程度持ち直したか。また、受入体制は万全であるか伺いたい。


(4) 令和3年度の観光目標値の中で国内観光客800万人、外国客400万人としているが、今回の新型コロナウイルスの世界的感染拡大で特に海外客は大幅減となった。見直しが必要ではないか伺いたい。


(5) 観光は、今回の新型コロナウイルスの世界的感染拡大や経済景気の減退など外的要因に大きく左右される。これまでの誘客重視の量的目標からリピーターや長期滞在が見込める富裕層の誘致を図る質的転換が必要ではないか伺いたい。


(6) 観光立県として、持続的発展を維持する上で観光人材の確保は重要であるが、人手不足が深刻な中で、適正な担い手確保をどのように図り、魅力ある観光業をどのように育成していくか、考えを伺いたい。


(7) クルーズ船受入れに伴い、乗客の利便性の確保が求められている。各港における岸壁内のタクシー待機場の整備について伺いたい。


(8) 2021年11月に本県で、ホテル業界のアカデミー賞と呼ばれる「ワールド・ラグジュアリーホテル・アワード」の開催が決定したようだが、開催に至った経緯と本県観光に及ぼす効果について伺いたい。


(9) 県が計画しているおきなわ彩発見バスツアー促進事業について、県外の学校の修学旅行は除外されるようだが、県内バス事業は観光に大きく依存しており、特に修学旅行は柱であることから補助対象とする必要がある。県の考えを伺いたい。


4:県内社会資本の整備について


(1) 新型コロナウイルスの影響で全国で公共事業などの中断が増えたようだが、本県における状況と事業の遅れの影響について伺いたい。


(2) 本部港の整備は、公共事業費配分の影響で運用開始はさらなる遅れとなる見通しのようである。県の要求額が認められない理由は何か、事業関係者間の調整不足との指摘もあるが、その経緯と今後の見通しについて伺いたい。


(3) 県は、長寿命化計画に基づき、道路施設や海岸堤防等の耐震補強や改修を進めている。また、河川改修や下水道施設の耐震化も急がれており、膨大な財政負担が必要なことから、沖縄振興計画等国の財政支援がある間に優先的に進めるべきではないか、伺いたい。


(4) 国道329号の整備は、本島中南部を結ぶ主要道として今後の県経済発展に欠かせない事業であり早期事業化が求められるが、関係市町村との調整状況や国の対応について伺いたい。


(5) 県内における建築・土木・測量技術者不足は深刻で、新規求人倍率は4倍に近い。資格要件等の緩和や学校教育との連携、建設業の魅力の発信等、県の対策を伺いたい。


(6) 2019年度の県内の公共工事の発注で、不調・不落が全国平均の2倍以上で入札者なし、落札者なしの状態にあり、特に離島が深刻なようだが、その理由と県の対応について伺いたい。


(7) 玉城知事は、座間味村の新たな浄水場の建設場所について、集落北側の高台にある既存の浄水場の用地に建設すると発表した。座間味村と事前に協議し建設場所を決定したのか。村民の同意は得られているか伺いたい。


(8) 決定に至った理由は何か。知事は、県議会の全会一致は県として重く受け止めるとし、決定の理由としているが、それが最大の理由か。また、当初の地元との合意形成の上建設との説明が簡単にほごにされたのはなぜか。知事に決定する権限があるとの見解か伺いたい。


5:地域福祉・医療の充実強化について


(1) 新型コロナウイルス感染者対応で、一般診療に影響が出ている一方で、感染を警戒し必要な診療や訪問診療、乳幼児の予防接種を控える事例が相次いでいたようだが、第1波、第2波で状況に違いはあるか、また状況を把握しているか伺いたい。


(2) 北部基幹病院設置については、2024年度に着工し、26年度の開院を目指すことで、県は北部12市町村・医師会と基本合意した。今後の開院までのスケジュールとその間解決すべき課題等について伺いたい。


(3) 北部基幹病院設置までの間、北部における医師不足や看護師等医療従事者の確保、特に産婦人科や小児科、脳神経外科の医師確保について計画を伺いたい。
(4) 医師の定数156増に伴う医療体制や診療科の改編はどうなるか。また、看護師等の増員計画について伺いたい。


(5) 新型コロナウイルス感染が拡大する中、特別養護老人ホームや介護施設など介護に関わる介護従事者に対する支援が求められているが、県は介護従事者の危険度をどのように考え、支援策を講じているか伺いたい。


(6) 特別養護老人ホーム等の施設整備が進む中、要介護認定者数は増加の一方であり、県が目指す入所待機の解消は難しい状況にある。高齢社会に合った計画の策定が必要ではないか、伺いたい。


(7) 県立病院の経営安定化計画について、現状と取組の内容、解決すべき課題や問題点等について伺いたい。


(8) 県が計画している再生医療産業拠点「細胞培養加工施設」について、豊見城市での建設を断念する方針とのことであるが、その経緯と県は当初の建設計画を断念したのか、伺いたい。


(9) 医療関係者は、24時間連日のように感染リスクの中で、自らの危険を顧みず業務に従事している。看護師の離職防止や医療提供体制の確保のため、特別慰労手当として支給ができるよう県の対応を伺いたい。

島尻忠明

代表質問を終えて

代表質問を終えて辺野古問題は県の政策が示されません。

那覇港湾施設についても移設は容認しているもののスピード感が無く、県内の物流拠点である港湾計画の遅れが懸念され、浦添ふ頭地区の開発についても令和二年度の策定に向け頑張ります


2020-09-21 | Posted in 代表質問(13期), 島尻忠明No Comments » 

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