[一般質問] 座波 一 令和三年第1回沖縄県議会2月定例会
令和3年3月2日(火)
令和三年第1回沖縄県議会(2月定例会)の一般質問(二日目)に沖縄・自民党より座波一議員が7番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。
令和三年3月2日(火)
第1回沖縄県議会(2月定例会)一般質問
座波 一(ざは はじめ)(会派:沖縄・自民党)
1:知事の政治姿勢について
(1) 宮古島市、浦添市の市長選挙で知事が応援した候補者の公約と知事の考えに決定的な矛盾があった。結果として民意は自衛隊配備容認と那覇軍港の浦添移設容認となったが、知事はこの民意を尊重して今後の県政運営をすると考えていいのか伺う。
(2) 那覇軍港移設反対を公約に掲げる候補者を知事は移設容認の立場で応援したが、これが勝敗の分かれ目だ。知事はこの選挙を軍港移設の見極めにしたのではと推察するが、逆の結果となっていたら軍港移設に反対したのではないか。
(3) 知事は、米軍専用施設を全国の50%に削減する目標を表明するも具体性がなく拙速との批判が多い。なぜ今の時期か、なぜ50%なのか、50%は許容範囲なのか、SACO合意の整理統合案も含むのか伺いたい。
(4) 知事は県政方針で、「辺野古新基地計画は技術的にも財政面からも困難であることが明白である」と政府に中止を求めるとしているが、防衛施設局によると技術的に不可能ではなく同様の改良工事は実績があるとの認識を持っている。信憑性の根拠がなく不適切な発言ではないか。
2:新たな沖縄振興計画について
(1) 約半世紀に及ぶ沖縄振興計画の効果を評価して新たな振興計画を要請すると考えるが、知事の政策集団は高率補助や振興策を不要とし政府との協調を否定している。知事自身も選挙演説等で同様な発言をしており要請の本気度を伺いたい。
(2) 新たな振興計画を求めるには新たな意義が必要だ。骨子案にある策定意義に「我が国の発展への貢献」は新たな視点である。県は政府が沖縄県に求めた未来像や貢献の仕方について議論した経緯はあるか。
(3) 骨子案の4つの地域特性の歴史的・文化的特性は全国各地に固有の特性があり、なぜ沖縄だけが振興策の理由となるか。また社会的特性に米軍基地の存在を理由にしているが、米軍基地の全面撤去が望ましいなら、なぜ50%の容認論が出てくるのか。
(4) 沖縄振興特別措置法で指定する離島に尖閣諸島が入っていない。新たな振興計画を策定し要請するにあたり、沖縄県は尖閣諸島を指定離島に加え沖縄の県益を守り、我が国の発展に資する姿勢を示す意義は大きいが県の考えを伺う。
3:新型コロナ対策と経済産業対策について
(1) 沖縄県の新型コロナ陽性者数は全国ワーストレベルで高止まりを続け、観光産業収入が70%以上落ち込み、事業者は存続の危機すら訴えている。約1年経過したコロナ禍において沖縄県の感染症防止策と観光業危機支援策の効果や予算措置の適切さに疑問が残る。現在の状況に陥った要因を分析しているか。
(2) 感染者は減少しつつあるが、観光業や経済の復興はまだ見通しが立たない。瀕死の状態にある観光関連事業者の再生に向け、業種業態に見合った細やかな支援策とGoTo再開を求める声が多いが県の考え方を伺う。
(3) 県内の観光総収入と波及効果は7000億~1兆2000億円と想定され、GDPに占める観光収入比率は15.5%で全国でも群を抜き沖縄の経済を牽引している。反面パンデミックや政情不安、天候、災害等の影響を受ける脆弱性もあり、それらに耐え得る強固な体制と包括的な支援制度が求められるが県の考え方を伺う。
(4) 世界水準の観光地を目指すためにも安心・安全は絶対的な条件となるが、感染症対策や防疫対策の研究機関を誘致するなど国と連携して取り組むべきだが考え方を伺う。
4:県土の均衡ある発展と産業の振興について
(1) 新たな振興計画で東海岸サンライズベルト構想が据えられ、東西格差の是正に期待が持たれるが、現在策定中の中城湾長期構想との関係及び整合性を伺いたい。また関係市町村の意見反映と中城湾港湾計画変更による計画外にある地域の港湾や老朽護岸の整備について伺いたい。
(2) 昨年11月議会で東海岸地域の産業集積を図るために沖縄総合事務局と連携すると答弁したが、現在どのように進んでいるか、サンライズベルト構想との関係と整合性を伺いたい。
(3) 昨年度、48年ぶりに那覇広域都市計画区域の市街化調整区域の在り方について検討に取り組んだことは評価する。中南部都市圏の土地規制緩和及び中城湾と那覇港湾を結ぶ物流道路の整備、製造業等の育成・誘致に向けた県の一体的な取組が急がれるが県の取組を伺う。
(4) 北谷断層以南に豊富に埋蔵する水溶性天然ガスは天然ガスのみならず、世界的に貴重なヨウ素及び温泉、温熱利用農業など沖縄の産業に有望な資源である。沖縄県は試掘や埋蔵量調査事業を実施しており、国も利活用の推進に期待しているがなぜ利活用が進まないのか。
(5) 次年度予算のマリンタウンMICE形成事業は基本計画の策定計画までの予定が進まず事実上の後退だ。新型コロナの影響を理由にしているが、地元や関係市町村は納得できない。東海岸開発構想の推進と矛盾するのではないか。
(6) 県企業局の工業用水は西原町以南の配水管が小さく企業等の需要に応えられず、南部地域の企業誘致が進まない状況である。新たな振興計画における県土の均衡発展に向けた産業インフラの整備として配水管の敷設改良整備を早急に取り組むべきだ。
(7) 南部東道路の進捗状況と令和3年度の計画と予算概要及び空港自動車道直接乗り入れジャンクション計画の進捗と事業主体について伺う。
5:我が党の代表質問との関連について
一般質問を終えて
二つの市長選の結果から 浦添市長選挙と宮古島市長選挙結果で示された民意は那覇軍港移設容認と自衛隊配備容認であり、知事の方針が後退し、オール沖縄の結束が更に崩れた。
次期振興計画への取り組み 知事の周辺に不要論を唱える者がいるが政府への要請に影響が出ないか?知事の本気度は?
コロナ対策と観光産業の復興について 日本の南の玄関、亜熱帯地域の特性を活かして日本版CDCセンターを誘致し安心安全の沖縄と包括的な支援制度の基金創設等、強い観光産業を目指すべきだ。
知事のリーダーシップを求めた。
ピンチをチャンスに変える政策が必要と提言した。