北海道視察報告 下地 康教
北海道視察報告
下地 康教
北方領土及び第一管区海上保安部視察
納沙布岬に立つと、北方領土の一番近い島、歯舞諸島が手に取る様に眼前に臨むことができる。距離にして僅か3.4km。その中間距離1.7km地点を第一管区海上保安部の巡視船とロシアの監視船が行き交う。
岬のそばにある「望郷の家」と「北方館」では、これまでの北方領土に係る歴史と歴代の北海道開発長官が訪れた写真などが展示され、そこでの説明は、地元の人々が北方領土の返還をどれほど強く望んでいるのかがひしひしと胸に伝わるものであった。
我が国の固有の領土を守り抜くことは、日本国民のアイデンティティを示すものであり決して諦めてはならない問題である。そのことを、政治活動の基本に据え、議会活動に活かして行きたい。
北方における定住促進及び過疎対策
人口減少、過疎化問題への取り組みは、全国どの地域でも重要課題となっている。北海道は、開拓・開発の歴史を経て、ヨーロッパの一国にも匹敵する人口を有して来たが、平成9年の569万人をピークに減少に転じている。
現在では過疎市町村の割合は、沖縄県の46.3%に比べ北海道は85.5%となっており、過疎化の進行が最も高い地域の一つと言われてる。
過疎対策の主な施策として、1)移住・定住の促進、2)関係人口の創出、3)地域間交流の促進、4)人材育成の確保を掲げている。
沖縄県の人口減少・過疎化問題も喫緊の課題である。今回の視察を今後の政策検討に活かしたい。
知床世界遺産の環境保全と観光資源の活用について
知床世界遺産は2005年7月に登録され、知床財団がその管理を行なっている。
知床が世界遺産として評価された主な点は、1)流氷の南限、2)国際希少動物シマフクロウ、オジロワシの越冬地などの生物の多様性、3)1964年に国立公園の指定を受けて以来、自然保護体制が確立されてきたことなどとなっている。
沖縄県における本当北部及び西表の世界遺産登録を受けての観光資源活用を含めた管理体制への施策構築に係る議会での議論に役立てたい。