北海道視察報告 新垣 淑豊
北海道視察報告
新垣 淑豊
根室市役所・第一管区海上保安本部での意見交換
根室市内から国後島を見ることができました。
根室市役所で副市長と議長との面談では、副市長からのご挨拶で根室管轄の歯舞諸島は陸地から1番近いのは那覇から慶良間よりもはるかに近い3.7Kmであること。
戦後のどさくさで旧ソ連に侵略され択捉島、国後島、色丹島、歯舞諸島からは17,291人の住民が追い出されてしまったとこと。すでに1世は平均80代となっていること。
根室の方々は返還に向けての活動は続けていかなければならないと強い思いを持っていること、何よりそのための行動に向けて国も道も市も数億円の予算の確保を行ない様々な事業を行っていること。
また、安全な漁業操業のための交渉をしており、その今年の分の妥結が4月21日に最近なされたこと。 我々の日頃接する全国や地方のメディア情報ではなかなかわからない地元の声を伺うことができました。
今後は沖縄県も尖閣諸島に対する領海侵犯などの課題もあるので、全国的な連携が必要だと感じました。
その後は北方領土の領海警備、密漁の摘発、外国船の監視など保安の確保、海難対応など第一管区海上保安本部根室保安部でのレクチャーと意見交換を行いました。
昨日は知床の自然センターの視察 世界自然遺産の管理をどのようにしているのか?実際に斜里町と羅臼町にまたがる知床地域の管理や研究をしている知床財団の事務局長からお話を伺い、実際に知床5湖の周辺をフィールドワークとして巡ってきました。
以前は訪ねてきた際に、熊の出没状況で遊歩道が閉鎖されていることもあったようですが、電気が流れて熊が近づかないで安全に見ることができる高架の通路ができていました。
施設の管理、オーバーツーリズム(オーバーユーズ)の規制、利用者に対しての教育、子どもたちをはじめとする知床や野生動物情報の周知、生態の研究などなど、行う業務は幅広く奥深く、住民や商業者との調整なども行っているようです。
課題として公益財団法人としては寄付も集めやすいが利益を出すのは難しく自転車操業であり、そのため新型コロナの感染拡大などで、人の動きが止まった時は、運営継続に課題が出ると言うお話もありました。
沖縄県の西表でも財団を作る動きがあるようです。その参考としていろいろ情報提供もして、協力いただいていることもわかりました。
北海道庁
朝から北海道庁でコロナ明けの観光政策について
北海道の予算は沖縄県の3倍ほどの3兆円前後の金額、人口も3倍以上の520万人余り。
観光に対する予算は10年前に5億円程度だったの20億円前後と引き上げているとのこと。
プロモーションを上手にやっているイメージがありますが、意外と少ないと感じました。
北海道やはり基幹産業である農業に対する予算が非常に大きい。
宿泊税についても質問をしましたが、まだ議論が進んでいない印象を受けました。
過疎対策含めた移住者の受け入れ政策について
人口減少は全国の先駆けてスタートしたようで、移住者の受け入れ政策を丁寧にやっているイメージです。
しかし沖縄県は那覇市周辺に集中しているのと同じように、札幌周辺に人口の3分の1以上が住んでいると言うこともあり、大部分の市町村が過疎地域に指定されている状況もあります。
広大な土地を有しているので、今後のエネルギーや交通のインフラ整備もへ考えると非常に大変だと感じます。
今後、メールマガジンやSNSの登録をして、沖縄県の政策の参考になる情報を得たいと思っております。
北海道遺産協議会
この団体では文化財とも一部重なりますが、古くからある文化や、現代の生活で欠かせない事物を残していく北海道遺産登録の審査や管理、広報などをしています。
沖縄県でも沖縄遺産と言うものを作り、まずはここで沖縄県の物事を県民も知らないことがたくさんあるはずなので、その周知をする、県外の人にも知っていただく機会が増えればよいと感じました。
例えば旗頭などもその分野に入るかもしれません。この件についても当局へ問い合せる予定です。
エスコンフィールド
運営会社の方に球場内を詳しく説明していただきました。開場前から熱心なファンが並んでいました。
球場内にあるホテルや温泉からゲームを観戦することもできます。
年間3000万円の部屋や車イスでも観戦しやすい多種多様な利用方法が想定され、実現できていることには驚かされます。
球場の中には地ビール工場もあり、飲食店もファストフードや地域の有名店・高級店などこちらも様々なニーズに対応できるように充実しています。
周辺には1億円を超えるマンションやクボタの試験場、ショッピングモール、子育て施設など、このスタジアムを中心にまちづくりをしているのはさすが広大な土地をもつ北海道ならではと感じます。
沖縄でも沖縄アリーナを含めスポーツでのまちづくりという視点も考えて、研究します。