[代表質問] 大浜 一郎 令和6年第1回沖縄県議会2月定例会
令和六年2月21日(水)
第1回沖縄県議会(2月定例会)の代表質問に沖縄・自民党より大浜一郎議員が2番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。
令和6年2月21日(水)
第1回沖縄県議会(2月定例会)代表質問
大浜一郎(おおはまいちろう)(会派:沖縄・自民党)
1:知事の政治姿勢について
(1) 地域外交について
ア:県は沖縄県地域外交基本方針(仮称)のパブリックコメントを始めたようであるが、地域外交の主体、特に相手方には他国の中央政府も含まれるのかどうか伺う。
イ:令和6年度予算案において新規事業として計上されている「地域外交推進事業」の措置内容のうち、特別旅費及び委託料の積算根拠について伺う。
ウ:仲井眞知事時代に設置されていた地域安全政策課には、研究員として任期付職員の登用が行われていたが、地域外交を推進するに当たっては、そのような外部人材の登用・確保は考えているのか伺う。
エ:地域外交に関する政策参与と有識者会議(沖縄県地域外交推進アドバイザリーボード)の役割分担、それぞれの庁内での位置づけについて伺う。
オ:去る2月2日から6日までのフィリピン・シンガポール訪問の成果について伺う。
カ:令和6年度以降の海外事務所が担うべき機能について伺う。
(2) 台湾海峡をめぐる諸問題について
ア:1月13日に投開票された台湾総統選は、民進党の頼清徳候補が勝利する結果となった。知事は祝意を伝えたとのことであるが、選挙結果の受け止め方について伺う。
イ:知事は11月末に台湾訪問をされたが、なぜこの時期を選んだのか、また訪問の成果はどういったものが挙げられるのか伺う。
ウ:去る1月30日、台湾有事を念頭に国民保護に関する住民避難を想定した図上訓練を行ったが、離島住民の九州への避難について浮き彫りとなった課題と受入れ調整の状況について伺う。
エ:台湾海峡の安定のために、知事は地域外交で具体的に何ができると考えているのか伺う。
(3) 特定利用空港・港湾の整備について
ア:1月29日に、石垣市、宮古島市、久米島町、竹富町、与那国町の5市町の首長から知事に対して政府方針への同意を求める要請がなされたが、知事は慎重姿勢を示している。地元市町村からの切実かつ喫緊の要望を踏みにじることが、果たして行政の長たる県知事として許されると思っているのか伺う。
イ:知事は、本件については国からの丁寧な説明が不足していると繰り返して述べているが、では具体的にどのような説明が国からあり、どういった点について不足していると考えているのかを明らかにすべきでないか伺う。
ウ:令和6年度当初予算には本件に係る予算計上が見送られたようであるが、その理由について伺う。
エ:特定利用空港・港湾整備に係る費用計上を沖縄振興予算の枠組みとすべきかどうかについて、県の見解を伺う。
2:基地問題・安全保障について
(1) 先島地域における防衛力の強化について
ア:軍事拠点が増えるとそこが狙い撃ちされるおそれがあるとして、知事はいつも攻撃目標化論を持ち出すが、感情論に過ぎるのではないか。軍事力の強化を先に進めているのは我が国ではなく、中国政府であることは明らかである。だからこそ勢力均衡のため、反撃能力の保有に至っているのであり、知事の立論は論理的に破綻しているのではないか伺う。
イ:常態化する尖閣諸島周辺での中国船舶による領海侵犯に対して、なぜ玉城知事は自治体の長たる県知事として、断固たる姿勢で臨み、抗議をしないのか伺う。
(2) 沖縄国際大学での講義における知事の発言について
ア:報道によれば、学生から辺野古の代替施設が完成した場合の対応を質問され、玉城知事はキャンプ・シュワブの部隊の早期移転を要請する、と答えたという。この考え方は県の公式見解なのかどうか伺う。
イ:辺野古における代替施設建設は完成に向けて既に動き出しているが、完成後の県の対応について伺う。
ウ:キャンプ・シュワブ部隊の県外・国外への移転を求めるとの知事発言は、鳩山政権による「最低でも県外」という無責任な発言をフラッシュバックさせるものであり、断じて容認できない。知事はその真意を明らかにし、釈明すべきではないか伺う。
(3) 日米安全保障体制に対する基本的認識について
ア:知事は日米安全保障体制の重要性についてどのような認識を持ち、今後も堅持すべきという立場を取るのかどうか伺う。
イ:知事は日米安保を破棄し独立自衛の道を取るべきという考えについては、どのような見解を持っているのか伺う。
ウ:知事は日本の安全保障に係る負担は全国で担うべきと答弁してきているが、そのための具体的な案はあるのか伺う。
エ:県は日米地位協定と他国地位協定との違いについて比較調査を行っているが、現行憲法下での改定が法的ないし事実的に可能なのかどうかについて伺う。
3:離島振興について
(1) 離島の定住条件の整備について
ア:令和6年度予算案における離島の定住条件整備のための事務事業について、特徴となるものを伺う。
イ:離島地域のICTインフラ未整備地域における今後の整備計画について伺う。
ウ:物価高騰や厳しい気象条件にさらされている離島地域にあっては、住宅供給や水・電力の安定確保が移住・定住のための必要条件だと考えるが、県としてどのような取組を行っているのか伺う。
エ:先日閣議決定された奄美群島振興開発特別措置法改正案において、「沖縄との連携」の文言が明記された。これまでも沖縄・奄美の連携事業は展開されてきたが、それ以上に連携を深めることが必要になってくると考えるが、県の認識を伺う。
(2) 離島におけるオーバーツーリズム対策について
ア:オーバーツーリズム対策についての県の基本的な考え方について伺う。
イ:各離島においては規模により、オーバーツーリズムの量や質に違いがあると思うが、実態把握はどのように行っているのか伺う。
ウ:第6次沖縄県観光振興基本計画においては「沖縄観光の質の向上」に言及されているが、質の向上という政策目的を実現するために、具体的にどのような取組を進めていく考えなのか伺う。
エ:石垣市においてはライドシェアをいち早く始めると表明したが、国の方針もあり、今後全県的に展開していく場合、沖縄観光への影響はどういったものが考えられるか伺う。
オ:市町村における入域税等の賦課の動きへの県の認識について伺う。
(3) 離島航路・航空路の維持について
ア:宮古-多良間路線、那覇-粟国路線、石垣-波照間路線、石垣-多良間路線の状況について伺う。
イ:船舶老朽化への支援策のこれまでの実績と今後の見込まれる需要について伺う。
ウ:離島地域をカバーするドクターヘリまたは消防防災ヘリは、防災対策の観点から導入が喫緊の課題であると思うが、県の認識と今後の見通しを伺う。
(4) 離島における医療・介護サービスの確保について
ア:医療従事者の人材確保について伺う。
イ:介護従事者の確保策について伺う。
ウ:遠隔医療サービス提供に向けた環境整備の状況について伺う。
(5) 伊是名・伊平屋地域の振興について
ア:伊是名・伊平屋架橋事業の進捗について伺う。
イ:伊平屋空港整備事業について伺う。
ウ:伊是名村勢理客漁港の整備促進について伺う。
(6) 伊江島空港の活用可能性について
ア:伊江島空港の再開については、県は民間ニーズがないためということでこれまで否定的であったが、北部テーマパーク「ジャングリア」との交通結節点として、多くの観光需要が生まれると期待できるが、今後の見通しについてどのような見立てをしているのか伺う。
イ:伊江島空港の利活用と併せて、伊江島架橋または海中トンネル敷設による本島への交通アクセス網整備、その事業化の可能性について伺う。
4:農林水産行政について
(1) 農産物の高付加価値化について
ア:令和6年度予算案において「おきなわブランドの確立と生産供給体制の強化」として22.7億円が計上されているが、県産品のブランド化に対する基本的な課題認識について伺う。
イ:国の補正予算でも措置されているが、円安環境下における県産品輸出の状況について伺う。
ウ:GISや5Gを活用した農業分野におけるDX推進について、県として農業者へどのようなサポート体制や支援策を講じているのか伺う。
エ:県内農産物の安定供給の基盤となる圃場・かんがい施設等、農業基盤整備の進捗状況について伺う。
オ:農林水産物不利性解消事業については、補助要件の見直し等がなされたところであるが、その後の成果と課題について伺う。
(2) 製糖工場の経営安定化について
ア:製糖工場老朽化対策について、国の経済対策によって建て替え等に必要な費用への手当てが予算化されたと承知しているが、執行状況について伺う。
イ:いよいよ2024年問題に直面する時期が到来したわけだが、雇用者・労働者の双方が納得のいく解決策とはどういったものが考えられるのか、県としての対応を伺う。
ウ:黒糖の県外・国外への販路拡大について、どういった取組を行っているのか伺う。
エ:製糖過程において副産物として生成される廃糖蜜については、ラム酒や甲類焼酎などの蒸留酒のほか、蜂蜜の代用としての甘味料等の可能性を秘めているが、廃糖蜜処理の現状と利活用方策について伺う。
(3) 漁業振興について
ア:良質な漁場確保のためには、日中・日台漁業協定改定等の取組が必要だと訴えてきたが、進捗はどうなっているのか伺う。
イ:漁業分野におけるDX推進への支援策について伺う。
ウ:漁業生産額の推移とその向上のための取組について伺う。
エ:栽培漁業種苗生産の現状と課題、今後の推進の方向性について伺う。
(4) 畜産業支援について
ア:本県の畜産は県農業産出額の約46.3%を占めており、基幹部門となっている。その中で、畜産経営において生産コストの大半を占める飼料費の歴史的な高騰が続いており、もはや畜産事業者の経営努力だけでは窮状を打開することはできなくなっている。本県の畜産業を守り、安定的な産業へと成長させるためにも、令和6年度当初予算において飼料価格高騰に対するどのような支援策を講じているのか伺う。
イ:沖縄の食文化の礎でもある本県の養豚産業は、長期化する飼料価格のほか経営に直結するコスト高騰により、経営難による廃業や規模縮小をせざるを得ない農場が増えてきている。養豚農場経営体質の強化と安定化に向けて、県が実施している養豚生産性向上対策事業の継続支援及び拡充、高能力種豚の飼養環境整備に係る振興対策を進めるべきと考えるが、県の考え方を伺う。
ウ:本県の養鶏は県外と比べ中小規模が大半であり、一部の農場が有利な価格となる時期に合わせて生産を行うことで、厳しい経営を乗り切る努力をしている。また、農場各自の生産出荷ローテーションによる集中生産では、時期によって過不足が生じ、安定供給に支障を来す構造となっている。県内養鶏場全体の鶏卵生産の効率化・拡充施策の実現に向け、経営体質強化のための取組が必要と考えるが、県としての考えを伺う。
エ:食肉センターの経営難が全国的な課題となる中、コストに見合うと畜料の引上げが余儀なくされるものの、生産農家の基盤縮小を加速させることが懸念されている。本県の地域産業を守り、公益性の高い食肉センターの健全経営のため、緊急経営支援としてどういった取組を県として実施することができると考えているか伺う。
代表質問を終えて