[一般質問] 大浜 一郎 令和三年第10回沖縄県議会11月定例会
令和三年12月7日(火)
令和3年第10回沖縄県議会(11月定例会)の一般質問(二日目)に沖縄・自民党より大浜一郎議員が1番手に立ちます。以下の質問項目を事前通告いたしました。
令和三年12月7日(火)
第10回沖縄県議会(11月定例会)一般質問
大浜一郎(おおはまいちろう)(会派:沖縄・自民党)
1:知事の政治姿勢について
(1) 普天間飛行場代替施設建設事業設計変更不承認について
ア:知事の辺野古問題におけるこれからの国との対話姿勢について
(2) 令和4年度沖縄振興予算へ向けた取組について
ア:年末の沖縄振興予算折衝へ向けた知事の対話姿勢について
イ:離島振興に関連する予算要求内容及び予算要求額について
(3) コロナ禍の影響を受けている観光産業の再興について
ア:各派代表者会の緊急施策提言に沿った具体策の策定及び財政措置を含めた国との支援策調整等の現状について
(4) 先島諸島における国境離島防衛体制について
ア:宮古島及び石垣島への自衛隊駐屯地整備・防衛装備配置の知事の現況認識について
2:コロナ感染症対策について
(1) オミクロン新変異株等を含めた感染再拡大防止へ向けた県の水際対策強化策について
(2) 3回目ワクチン接種における交差接種の周知と市町村との綿密な調整方針について
(3) 3回目ワクチン接種におけるエッセンシャルワーカー等への接種優先度について
3:八重山地域の課題について
(1) 地域未来投資促進法を活用したゴルフ場を含むリゾート施設開発計画について
ア:地域経済牽引事業審査の進捗状況について
(2) 石垣島及び西表島への軽石漂流における万全な対処方針について
(3) 西表島西部上原港に廃棄されている大量のパレット及び廃棄物の処理について
(4) 竹富町仲間港駐車場増設及び上地港浮き桟橋整備等要請に対する対処方針について
4:我が党の代表質問との関連について
一般質問を終えて
辺野古移設設計変更不承認について、入念に不承認を前提とした論拠の積み上げをしてきたのにもかかわらず、知事は岸田総理との会談において何一つ語ることもなく、自らが語ってきた対話による解決への道筋も示さなかった。
その後、不意打ちのこどく不承認を発表した事は、知事自らが政府との信頼醸成への対話を放棄したに等しい行為である。
知事はこれからも対話の継続を要望すると答弁していたが、今後は司法の場での判断がされる事になるが故に、知事自らが対話での解決ではなく、司法での解決を選択したに相違ない。沖縄振興予算についても、国、政府からは知事の熱意、説得力ある対話力を感じていないとの評価が多いのは残念な事である。
沖縄振興予算額については、知事の政治力量、政治的責務であり、答弁で自らのこれまでの取り組みを反省することもなく、地元国会議員や市町村首長と連携して頑張りたいとの答弁には、腰折れした知事の姿勢を見た思いであり、知事としての自覚がない。
離島振興関連予算についても、答弁内容があまりにも精査されたものではなく、県政の重要な政策と位置付ている割には、とんでもなく荒い内容であった。大いに反省すべきである。
コロナ禍で影響を受けている観光産業の再興について、県議会は条例を全会一致で可決し、県の最重要な観光産業の再興を後押しし、県に具体的な財政措置を含めた支援策について国との協議を促し、特に国の大型経済対策予算へ見据えて施策を打ち込めるように期待していたが、答弁においては、なんら具体的な施策策定もなく、予算措置も従来の枠組みでの内容に終始し国とも何ら調整もされてい内容であり、県の政策立案能力を疑うものである。
先島地域の国境離島防衛体制については、従来の見解から何ら変わることもなく、国がなぜ先島地域において国境離島防衛強化に至ったのか、今後の防衛体制の維持についての展望が何ら見解もない事に正直驚いた。知事は世界情勢の動向へのアクセス、あらゆるインテリジェンスに触れてこの先島地域が世界動向と連動しているという知見の蓄積に努めるべきである。
また、自衛隊駐屯地整備、装備品搬入についての反対運動への県警の対応について、知事は公権力の排除と表現したが、県警本部長は道路交通法の疑いがあるが故に、安全確保に努めたとの見解であるとした。
反対運動は基本的に社会的ルールを守って行われるべきであり、反対運動における住民の道路封鎖、道路で寝転ぶなどの行為はそれらを目の当たりにする子供への配慮が著しく欠けており、教育上も良くないと指摘させていただいた。
八重山地域の課題については、ゴルフ場を含むリゾート施設開発について、未来法における地域経済的牽引事業の審査の進捗状況について、審査が長引いていることから内容を問うた。
西表島上原港の放置パレット及び大量の廃棄物の処理については、県から委託管理している竹富町によって管理すべきとしているが、世界自然遺産の入り口としての港の整備については、県も積極的にコミットすべきであり、予算措置も含め竹富町と連携して対処すべきであると指摘させていただいた。
総じて、今後の知事の政治姿勢が県民生活に大きな影響を及ぼすという自覚が感じられないのは、知事の資質を疑わざるを得ないと感じられた。
これから、年末へ向けて沖縄の正念場が迫っている。知事は自覚と覚悟を持って、政府と政治的対話を積み上げられるか?凝視していく。