[ 提案理由 ] 辺野古沖船舶転覆事故に関する調査特別委員会の設置に関する / 島尻忠明
令和8年7月13日(月)
令和8年第2回沖縄県議会6月定例会(最終日)
「辺野古沖船舶転覆事故に関する調査特別委員会の設置に関する動議」を我が会派を代表して島尻忠明議員から提出されました。

辺野古特別委員会、議案上程時の読み上げ案
ただいま議題となりました「辺野古沖船舶転覆事故に関する調査特別委員会の設置の件」について、提案者を代表して、提案の理由を申し上げます。
本年3月16日、名護市辺野古沖において、研修旅行中の高校生らが乗船していた船舶2隻が転覆し、高校生1人と船長、合わせて2人が亡くなり、さらに12人の生徒を含む14人が負傷する重大な事故が発生しました。
改めて、亡くなられたお二人に深く哀悼の意を表するとともに、御遺族をはじめ、関係する皆様に心からお悔やみを申し上げます。また、負傷された皆様にお見舞いを申し上げます。
事故から間もなく4か月となります。
亡くなられた高校生の御遺族は今も、日常のあらゆる場面で、大切な娘さんの姿や声を思い起こし、深い喪失の中で過ごしておられます。
それでも、御遺族が一貫して求めておられるのは、誰かを感情的に責めることではありません。
なぜ、この事故が起きたのか。
なぜ、学校の教育活動である研修旅行の中で、生徒たちがこの船に乗ることになったのか。
学校、旅行会社、受入れ事業者、関係団体、そして行政の間で、安全確認や情報共有がどのように行われていたのか。
事実を明らかにし、二度と同じ事故を起こさないための仕組みをつくってほしいという願いであります。
本件については、現在、捜査機関などによる調査が進められています。
このため、捜査への影響や調査の重複を避ける観点から、特別委員会の設置について慎重な意見が示されてきたことも承知しております。
こうした懸念については、私たちも十分に共有し、尊重しなければなりません。
しかし、捜査機関が行う刑事責任の有無に関する調査と、沖縄県議会が行うべき安全管理体制や行政上の課題の検証とは、その目的が異なります。
県議会が確認すべきことは、刑事責任を判断することではありません。
沖縄県における教育旅行の受入れ体制、安全確認の方法、県と関係事業者との関係、事故発生時の連絡体制、救助や情報共有の在り方などを検証し、再発防止につなげることであります。
学校側や関係機関による調査が行われたとしても、沖縄県側の受入れの仕組みや行政の対応を検証できるのは、沖縄県と沖縄県議会であります。
また、捜査に支障を及ぼすおそれのある事項については、調査範囲や資料の取扱いを慎重に整理することができます。
したがって、捜査中であることは、県議会が行うべき全ての検証を停止する理由にはなりません。
時間が経過すれば、関係者の記憶は薄れ、資料の所在が分からなくなる可能性もあります。県民の関心も、少しずつ事故から離れていきます。
慎重さを保ちながらも、今から着手しなければならない調査があります。
そして、この事故の検証は、辺野古移設への賛否や、特定の政治的立場とは切り離して行われなければなりません。
子どもの命と安全を守るために、沖縄県議会がどのような責任を果たすのかという問題であります。
御遺族も、特定の会派だけの賛成ではなく、会派を超えた合意によって調査が行われることを願っておられます。
本特別委員会は、あらかじめ特定の個人や団体に責任があると決めつけ、誰かを断罪するために設置するものではありません。
関係資料を丁寧に確認し、必要に応じて関係者から話を伺い、事故に至る経緯と受入れ体制の課題を明らかにし、具体的な再発防止策を県政に反映させるためのものであります。
委員会の設置後は、何を調査するのか、誰から話を聴くのか、いつまでに検証を行い、どのような形で県民と御遺族に結果を示すのかを具体的に定め、責任を持って調査を進めてまいります。
沖縄は、長年にわたり、全国から多くの修学旅行や研修旅行を受け入れてきました。
子どもたちを送り出す保護者の皆様にとっても、受け入れる県民にとっても、沖縄がこれからも「安全な学びの場」であり続けるために、今回の事故から学ぶべきことを明らかにしなければなりません。
真相の解明と再発防止を実現すること。
それが、亡くなられた高校生と船長への弔いとなり、これから沖縄を訪れる子どもたちの命を守ることにつながります。
政治的な立場を超え、沖縄県議会として責任を果たすため、本特別委員会を設置することを提案いたします。
以下の賛成討論は、辺野古沖転覆調査特別委員会設置に対し準備していましたが、全会一致につき日の目を見なかった賛成討論になります。



























